SFが好き。ポケモンやってます。
ブログタイトルの由来はレイ・ブラッドベリ、華氏451度からです。
オフライン大会の解説をしています。
【実績】
8世代:最終2位/6位/13位/その他2桁以上15回
9世代:最終6位/6位/13位/その他2桁以上8回
オフ:優勝×3
【結果】
TNスカーレット 最終19位-2182
TNスカーレット 最終29位-2158
メイン
サブ
・エナジーハバタクカミを上から処理する。
・対面駒に積み技を採用し勝ち筋を広げる。
・数的不利を覆す強力な積み+回復。
【採用順】
↓
↓
↓
詳細は後述。
①カミラオスの並びに着目し、瞑想甘えるドレキス+雫剣舞で採用。
②ステロ撒きとしてディンルー。相性の良いゴツメカイリューと組ませ、サイクル下から水ラオスを通していく。
③サイクルに対しラオスとともに役割集中をかけてもらうためにオボン剣舞パオジアン。
④炎ポンの選出を牽制しつつ、受け/サイクル崩しと起点作成を担える岩オーガポン。
ドレインキッス/甘える/瞑想/ミストフィールド
臆病H228-B156-C116-D4-S4
(159-×-95-170-156-171)
・ノーマルテラスガチグマを瞑想+ドレキスで起点にできるようにHとCを最大限高く保つ。
・環境のカミが156と205しかいないため、前者を抜くことだけを考えている。
・フィールドはドラゴン技半減。稀に役に立つ。
参考:【ポケモンSV】 世界は可愛く出来ている 【S15最終37位/91位】|ひだかドラピオン
本構築のパオカミディンルーはひだかドラピオンさんの案です。
サブでは以下の型で運用。こちらも使用感は良かった。↓
臆病 H4-B108-C140-D4-S252
(131-×-89-173-156-205)
意地っ張り H124-A252-B116-D12-S4
(191-200-135-×-82-118)
・水流でB4パオを確定一発。
・特化パオのテラバを68.8%で耐える。
・ミラー意識のS4振り。
参考:【s14】うんㄘブリブリブリジュラスタン(アシレーヌもいるよ!)【最終205位】 - 海のライオン
腕白 H212-A28-B116-D148-S4
(257-134-176-×-119-66)
・地震×2でB4パオを95.3%で二発。
・物理技を受ける機会が多いためそちらに硬め。
氷柱落とし/不意打ち/テラバースト/剣の舞
陽気 H132-A228-B4-D4-S140
(172-169-101-×-86-190)
・最速トドロクツキ抜き抜き。ミラー意識。パオを見て出せるように。
・特化グローブラオスの水流+アクジェを全て最高乱数以外耐える。
陽気 A252-B4-S252
(155-172-105-×-116-178)
・ミラー意識の最速。
・火力が足りないのでA振り切り。
神速/地震/アンコール/羽休め
意地 H244-A252-B12
(197-204-117-×-120-100)
・ミラーで下からアンコールを押したいので無振り。個体値によって実数値を99にするアプローチも検討の余地がある。
・掛ける負荷を大きくするためにA特化。
サブでは以下の型で運用。対面選出時に初手で大きなアドバンテージを取ることができ、型自体の可能性は感じた。
しかし、コンセプトを破綻させているため今回の構築においては正しい判断ではなかったように感じる。
カイリュー@命の珠 テラス:鋼
無邪気 A44-C252-S212
(166-160-115-152-120-139)
・遅いオーガポンやウーラオスの上から技を打つためにs補正。速いチョッキランドも意識。
・命の珠の定数ダメージは痛いが、リーチが足りないため帯やラムでは採用意図を満たせない。
参考:【SV S14】天与呪縛カイリューライコ 最終100位/R2116 - 清い心を持ってポケモンバトルに臨むのです
・ハバタクカミとウーラオスの親和性
・神秘の雫が為せること
・対面+積み
・岩オーガポンの魅力
・ハバタクカミは環境にいるポケモンの広くに弱点をつけるため、相手にテラスタルを切らせる能力が高い。
カミへの耐性テラスとして考えられるのがウーラオスやカイリューの鋼や毒テラスである。
このため、テラス後にこちらの水ラオスが一貫するようになることに着目した。
・しかし、この考えには問題がある。「カミがテラスタルを切らせたはいいが、カミ自体はそれによって倒される」という点だ。
ウーラオスは回復技がないからカイリューやウーラオスに後投げは厳しいし、カミもまた後投げからサイクルを形成する能力には長けていない。
・ここで、カミがテラスを切らせられる相手がウーラオスとカイリュー、どちらも物理アタッカーであることに気づく。
つまり、ハバタクカミで"甘える"を打ち込みつつ退場することでウーラオスの剣の舞に繋げ、カミを失うディスアドバンテージを太い勝ち筋に変換することが出来るのだ。
水流連打は確定急所技であり攻撃ダウンを無視する。しかし、水ラオスは元タイプで水流連打を半減できるため問題ない。
・また、どちらも非常に対面性能が高く、型の匿名性に優れている。
選出時に腐るということがほとんどないため、シンプルに対面選出として扱ってもいい。
これらの考えから、エナジー甘えるカミ+剣舞水ラオスの並びは非常に強力であると考えられる。
・コンセプトにもある、「エナジーハバタクカミを上から縛る」ことが目的である。
・まず、スタンダードな構築におけるエナジーカミのSラインが最速に引き上げられてきていることに注目した。逆に遅いカミは図太いでHBに特化し先発などで出てくることが多い。
後発はCSベースやBSと見ていいだろう。
・また、そのテラスもステラやフェアリーが多く、水はやや減少傾向にあると感じた。
もちろん、上記のようにこちらのカミの展開により相手が先にテラスタルを切っていることもある。
つまり、環境的にウーラオスの剣舞アクジェを通しやすくなっている。
・ここで、神秘の雫が輝くという結論になる。
剣舞+水テラス+神秘の雫アクアジェットはH4-B252振りのカミに対し、確定1発を取ることが出来る。
補正無しだとこれはわずか12.5%の乱数でしか落とすことが出来ず、大きな差を見せている。
・また、耐久に厚めのパオジアンをステルスロックと絡めて剣舞テラスアクジェで落とすことが出来る。
剣舞に後投げされたドヒドイデに対して水流→水流と動くことで黒い霧を打たれた場合でも倒しきるなど、相手の想定を超えた火力を勝利に直接結び付けてくれる。
対面選出はシンプルかつ強力な強さを持っているが、二つの問題点を有している。
・一つ目が数的不利を覆しづらいという点だ。1匹が1体を倒すという役割上、削りが足りず倒されてしまうとその不利を覆すことが難しい。
・二つ目はガチグマなどの鈍足高耐久対面ポケモンに非常に弱い点だ。
対面でガチグマを倒せるポケモンは非常に限られており、特にあくび+月の光型に対して対面構築は沈黙せざるを得ない。
これらを解決する。
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まず1つ目について、対面選出に強力な積み技を採用するというアプローチに思い至った。
参考:【S14最終5位】電撃ブリカミウーラ【ポケモンSV】 - すーけんのブログ2
自然に採用されるエナジーハバタクカミに甘えるを採用し、後続の積みに繋げる。
前述の通り、カミとラオスの補完の良さから自然に選出することが出来る。
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そして2つ目について。あくび型の流行を受け、当初はみがわり+竜舞カイリューを使用していた。
しかし終盤になるにつれ突撃チョッキ+ノーマルテラス型の復権などもみられ全対応が厳しかった。
・そこで、甘えるを採用したカミにそのまま瞑想とドレインキッスを採用することにした。
瞑想+ドレインキッスの対特殊性能は凄まじく、ノーマルテラスブラッドムーンを起点にしつつhpを高く保って突破できる唯一のポケモンである。
・物理には甘えるから雫ウーラオスの剣の舞に繋げ、特殊には瞑想ドレキスで莫大なアドバンテージを取る。この動きが非常に強力だった。剣の舞さえ詰めればガチグマはHBに特化していようとテラス水流で倒すことが出来る。
・しかしこれでは、対面ガチグマの欠伸に対して結局あまり解決になっていない。相手はあくびを入れてから裏に引けば解決してしまうし、さりとて身代わりや挑発では択を合わせ続けないと突破が難しい。
・そこで、あくびを見てから後出しすることが出来るミストフィールドを採用した。仕様上、眠気状態も遮断することが出来るため瞑想→あくびだったらフィールド、殴ってくるなら瞑想連打でガチグマへの全対応を図ることが出来る。
また、フィールドはウーラオスの積みに繋げる際にも役に立った。電磁波にストレスを抱えないことはこのプールにおいては重要な要素だと考えている。
・ドレインキッスがあまりにも強力であり、シャドーボールを打つ機会がなかった&サーフゴーが減少しており霊打点がないことにはあまり気にならなかった。もちろん炎ポンが非常に重たくなるため、そこは岩オーガポンの圧力を借りた。
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・頑丈+一貫性の高い岩技、補完に優れる草技を一致かつ高火力て扱えるこのポケモンは、その素早さと相まって対面選出に非常に組み込みやすい。
例えば、この構築で言うと初手水ラオスやパオジアン→後発にカミを置いてラストに岩ポンで詰めるような動きも強力だった。
・S110のアンコールによる起点作成能力もまた魅力的である。
神速が半減であるため神速に受け出してアンコール、ステルスロックに受け出してアンコールなど、立ち回りの幅を大きく広げてくれる。
・さらに、炎オーガポンに選出を強く躊躇わせることが出来る点が非常に魅力的だ。炎ポンはその範囲とテラス時の高火力によって受け出しが非常に難しく、展開次第では対応しきれない。
そこで岩ポンは、選出したらしたで腐らず、しないでも面倒な炎ポンの選出を強く押さえつけることが出来る点が素晴らしい。
・処理の難しい受けループに対しても、クレベースとヘイラッシャの両者に弱点をつきつつ、グライオン対面で叩き落とす→アンコールと動くことで展開を許さない。地割れ無効により行動回数を必ず1回は稼げる点も評価できる。
あくまで例です
基本形
・ディンルー+ハバタクカミ+ウーラオス
・ウーラオス+ハバタクカミ+岩オーガポン
カバやディンルー絡み
・岩オーガポン+ウーラオス+ハバタクカミ
対サイクル(ランドなど)
・ウーラオス+パオジアン+岩オーガポン
対カイリューイダイトウ
・パオジアン+岩オーガポン+ディンルー
カミラオスオーガポンが強いだけの構築で、@3をきちんと纏められなかった。
最後の最後まで構築を決めきれないほど迷走していたので、上位との差は当然の結果だと感じている。
自分でもコンセプトを見失ってしまいパオジアンの選出率が爆増した結果、氷柱落としを外して最高地点からズルズル溶けていってしまった。補完は補完、理屈でポケモンがしたい。
また、月末にタスクを溜め込んでしまい終盤に備えての環境調査や考察が間に合わなかった。
この点でも、潜り方と時間の使い方に課題を見つけるシーズンだった。
ハバタクカミは非常に強力かつ好みな性能をしていたし、笑顔の絶えない最終日にしてくれた。
しかしムーンフォースやシャドーボールが欲しいシーンもとても多く、全対応することの難しさを改めて思い知った。
泣き言ばかり言ったものの、楽しかった。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
【感謝】
カミ、ディンルー、パオジアンを提案してくれたbavelさん
悩み、相談を聞き続けてくれたぼんこふ
勉強通話に付き合ってくれた方々
【結果】
TNスカーレット 最終6位
・キョジオーンは相手を一方的に選出択の迷宮に閉じ込める。試合ごとに正しい選出は存在するが、選出択に正解は無い。
・噛み合いが試合を左右するならば、自ら進んで望ましい噛み合いを起こすべきだ。
・強力な受けポケモンで選出択を押し付け、崩しを対面で処理する。
以上のコンセプトを活かすため、構築の原則を三つ定めることとした。
⑴スタンパに対しての選出、行動を固定する。
⑵スタンダードではない特定の構築に対し、極めて強い型で受けポケモンを採用する。
⑶相手の耐性テラスタルに対し、安定した解答を持つ。
これを念頭に、要素を満たすポケモンについて考えていく。
①対スタンにおいて、最速かつ火力に振り切ったステラテラスエナジーハバタクカミに注目。
テラスタルがないと対処し切れないケースが多い。
最速+みがわり+ステラはミラーで最も強い型であるとも言える。
ラストに置くポケモンとして抜けた性能をしていると考え、ここから組み始める。
②カミを通すために削る手段を用意したい。とはいえ、カミ自身がサイクル参加出来ないのがネックだ。
二体のみでサイクルさせるのは動きが窮屈であると考え、構築のベースを対面選出に寄せることにした。
③初手に置いて一定以上の安定した成果をあげることが出来、型の多様性から拒否がしづらい襷水ラオスを初手のポケモンとして採用。
④非常に高い対面性能を持ちつつ、対面選出ながらも崩し要素を有するHBベースのオボン電気パオを二体目で繰り出すことにする。
⑤急増していたランド絡みのサイクルやブリジュラスに対して見えない処理が欲しかったので、カイリューをクリアチャーム地震+スピナー型で組み込む。
⑥ここまでの四体が軸であり、対面やスタンパ、有限サイクルには選出が困らなかった。
よって、コンセプトである「受けポケモン」について具体的に考察する。
そしてこの枠は、受けループや相手のキョジオーン対策、ギミックへの処理が可能でなくてはならない。
霊テラス・呪い身代わりキョジオーンは条件を全て満たす。相手のキョジオーンや、受け、バトンなどのギミックへの高い性能が評価できる。
重ためなグライオン絡みのサイクルを誘いつつ安定した勝率が出せるところも、採用する理由となった。
⑦ここまでで炎ポン、ガチグマへの処理が安定しなかった。勝てないわけではないが、望ましい相手ではない。
しかし基本選出はしたい。
ならば、またしても圧力を利用すべきであると考えた。
⑧そこで、前者に選出不能レベルの圧力を与えつつ後者にも対面で悪くない仕事をできる礎オーガポンを登用した。
対面選出がしたい時に相手の低速積みを咎められない問題や、キョジオを出した際の隠密サフゴなどの問題も緩く解決することが出来る。
また、カイリューと合わせてガチグマ入りに選出することで、しんくうはやブラッドムーンをアンコールすることでカイリューの起点を作るなど、起点作成からの積み展開の動きも強力である。
以上①-⑧の工程で構築が完成した。
臆病H4C252S252(131-×-75-187-155-205)
テラス:ステラ
調整意図:最速、かつ上からの縛りを意識しc振り切り
・構築の軸。最速+ステラシャドーボールでミラーに最も強い型であると考えている。
・瞑想は打つ機会が多くなかったので不採用、対面処理を優先し身代わり+ステラバーストとした。
この技がとてもよく刺さった。
ノーマルテラスカイリューの対面処理や身代わりが残っていれば鋼カイリューの対面突破、アクジェが入ったテラス炎ポン、チョッキではないガチグマなど、相手視点想定外の勝利を数多く拾うことが出来た。
・先発の水ラオスがアクアジェットで相手のエナジーハバタクカミを削る機会が多く、そのダメージ量から相手のカミの努力値振りをある程度割り出すことができる。
HBであることが明白なら一度みがわりで電磁波の様子見をしていた。
意地 A252B12S244(175-200-122-×-80-148)
テラス:ゴースト
調整意図:準速水ラオスミラーにおいて下からインファイト。それ以外のラオスには上から通る。
最速カイリューの上から安定した削りを入れられるSライン。
・優秀な襷枠。環境に存在する全ての型が優秀であり、相手に全対応を許さない。
・キョジオーン採用により拘り前提で動かれることが少なくなく、打ち分け可能+アイススピナー+ゴーストテラスの構成によって数多のカイリューの処理に貢献した。
・終盤はブリジュラスが非常に多く、これに対してインファイト→アクアジェットで対面突破可能なため初手の選出率が非常に高かった。
・アクアジェットの削りが非常に優秀。
特に対エナジーハバタクカミにおいては、ウーラオスが倒された後、ダメージ量からその後の行動を決定していた。
・ミラーでの正解がないと言われているこのポケモンだが、本構築では居座りに通るインファイトを選択していた。
蜻蛉返り→ゴーストバックがこの動きの明確なデメリットだが、その場合はこちらのブエナカミの通りがとても良いことを示す。そのため、結果として有利展開である。
・ゴーストテラスは死に出しカイリューなどに安定した削りを入れる際に用いた。他にも拘った対面の水ラオスの技を透かしたり、ドレインパンチの回復を避けつつインファイトすることで負け筋を回避したりと勝利に繋がるテラスタルであった。
つらら落とし/テラバースト/剣の舞/不意打ち
意地っ張りH172A156B108D4S68
(177-176-114-×-86-164)
テラス:電気
調整意図:ハッサム絡みを崩すため物理耐久をできる限り厚く。最速ウーラオス抜き。
・HABパオジアン。想定を超えた耐久の高さは、相手の処理を結果的に誤たせ、そのまま勝利に結びつけてくれることもあった。
・元は軸であったものの、後述のカイリューが理不尽なレベルに強力であったため終盤は選出率が相対的に減った。
・しかしそれでも、ハッサム入り/アシレーヌ入り/コノヨザルイダイトウ/ママンボウサイクルなどには積極的に選出し、高い成果を挙げた。
・不意打ちと氷の礫は選択だが、眼鏡テツノツツミへの明確な解答であること、オーガポン(炎/水)に対して選出する選択肢を取れるように不意打ちとした。
地震/アイススピナー/竜の舞/羽休め
意地っ張りH164A132B4D4S204
(187-188-116-×-121-126)
テラス:地面
調整意図:竜の舞で準速ハバタクカミ、パオジアン抜き。
Aはできるだけ高く偶数、残りを耐久に振り切り。
(197-165ブリジュラスを竜舞+テラス地震で最低乱数切って1発)
・想定を越えて非常に強力なポケモンだった。特に対ランドロスサイクルに対してはまさに異常と言っていい勝率を得ることが出来た。本構築の地面枠である。
・ランドロスと組まれている「ブリジュラス」「タケルライコ」「テツノカイナ」など、その全てを龍舞+テラス地震で葬り去った。クリアチャームが見えた時点で電気テラバーストをケアする動きをされたため、面白いように勝利を量産してくれた。
・特に終盤のブリジュラスの大流行はこのポケモンにとっての追い風であり、パオジアンのいない構築のほぼ全てに選出した。
・当然、エナジーカミも起点であるためスタンにも出しやすい。二度りゅうのまいを積むことが出来ればテラス地震でオーガポンを倒せたり、ハバタクカミが誘発する毒や鋼テラスに弱点をつけることでもカミとの噛み合いがとても良かった。
数多くの試合でハバタクカミ+カイリューの選出をした。
・従来の電気テラバースト型と比べて、テラスに依存しない型であるため非常に柔軟に選出に組み込むことが出来た。また、地震が見えたあとは神速をケアされるため、アイススピナーが尚のこと刺さる。
・そもそも龍舞羽休めカイリューへの意識がやや薄れた環境であったため、初手のこのポケモンだけでそのまま勝利という展開もこの構築の非常に太い勝ち筋となった。
・余りに刺さりが良く、パオジアン入りにも選出したいことが少なくなかったので素早さに努力値を多く割いている。これに関しての耐久、火力不足はあまり感じなかった。
また、臆病以外の眼鏡ハバタクカミの上を取れているのも強力で、相手の認識をズラしつつカイリューを通すことが出来た。
塩漬け/自己再生/身代わり/呪い
慎重H252A4B60D156S36
(207-121-158-×-143-60)
テラス:ゴースト
調整意図:ミラー/対ヘイラッシャで確実に上から身代わりできるすばやさを確保。
鈍いと併せての詰ませを意識しHDに厚めに。
・崩しを誘導する受けポケモン。対策無しでは詰んでしまうため有象無象の隠密マントを誘う。
それらをカイリューやパオジアンの起点にしつつ処理する動きがこの構築の本命である。
・ミラーや対受けループ、ギミックを意識してs振り身代わり+ゴーストテラスのろいで採用。
・グライオンでの処理を狙う全ての構築に突き刺さるテラスのろいと、塩漬けをカットしつつ受けループのヘイラッシャの地割れを拒否したり、呪いと併せて低速積み詰ませポケモン(隠密クレセリアなど)をカモにする動きを取れる身代わりのシナジーは最高だった。
・スタンに出すつもりがないため"まもる"を切り、キョジオミラーと崩しの役割に特化させた。結果、ミラーや受け、グライオン構築には高い勝率を出すことが出来た。
しかし、机上論完封可能な受けループにマッチングできなかったことは心残りである。
陽気AS252B4
(155-172-105-×-116-178)
テラス:岩
調整意図:ミラーやラティオスを意識し最速。
・キョジオーンとの役割補完に優れる他、重ためなガチグマ/オーガポン(竈)に比較的強く出ることが出来るポケモン。
・高い対面性能と「叩き落とす」「アンコール」による崩しを両立出来るため、対面選出をしながらも相手の積み詰ませを拒否することが出来る唯一無二の性能を持っていた。
・構築上非常に重たいディンルーに対して、ウィップ+アンコールでの処理が可能なことや対面/サイクルどちらの枠としても選出可能なため、ラストピースとして非常にマッチしていた。
・また、カイリューやパオジアンの積みとアンコールの相性がとても良く、起点作りとしても活躍した。
・ガチグマのブラッドムーンに受け出してアンコールをする動きが強い。
・ヒールボールはこだわり。
ブリジュラス入りスタンへの基本選出。パオジアンがいる場合カイリューの枠をこちらもパオに差し替える。
・岩オーガポン+カミ+カイリューorパオ
ディンルー入りスタンへの基本選出。パオジアンにはこちらのパオジアン。
・キョジオーン+カイリュー+岩オーガポン
キョジオーンミラー、グライオン絡み、受けループ、その他バトンなどのギミックに選出する。
ランド絡みに選出。初手ランドロスに噛み合えばゲームを終わらせられる他、ブリジュラスにも対面突破可能であるため初手からの負荷を狙う。
・岩オーガポン+パオジアン+カミorラオス
コノヨザルスタートの構築には初手パオジアン、裏にハバタクカミ。
・パオジアン
スカーフウーラオスを採用できなかったため処理が難しかった。カミ+先制技やウーラオス、最速を切ってカイリューを通す動きなどやや窮屈になってしまった。
・エナジーテツノツツミ
そもそも対策が難しいが、この構築では特に困る。
ハッサムやランドロスと組んでいるテツノツツミは眼鏡と決め打ち、パオジアンの剣舞不意打ちによる処理をしていた。
・S14お疲れ様でした。怒涛の最終日となってしまいましたが、とても楽しかったです。
・今までインフレシーズンは勝てていなかったり、潜っていなかったりだったので、上位での対戦は初めてでした。
しかし、改めて最上位の方々のレベルの高さを実感しました。
・勝っても抜かれ、常に順位が変動し続ける中で潜るのは精神的にも肉体的にも辛いものがありました。目標のために潜っていた全ての方に、本当にお疲れ様でしたを伝えたいです。
・しかし、この体験は経験値としてかなり有意だったように感じます。次回1位を目指すときの糧になることを期待します。
・読んでいただき、ありがとうございました。
【感謝】
ぼんこふ
【結果】
TN スカーレット 最高2183 最終2148
最終13位
簡潔に。
【構築】
トドロクツキ 飛行テラス
207(212)-187(+84)-107(124)-×-122(4)-150(84)
サーフゴー 岩テラス
175(100)-×-116(4)-189(+148)-112(4)-136(252)
モロバレル 炎テラス
221(252)-×-134(+252)-105-101(4)-31(最遅)
ランドロス 炎テラス
196(252)-165-127(132)-×-127(+124)-111
ウーラオス水 水テラス
181(44)-200(+252)-121(4)-×-81(4)-143(204)
イーユイ ゴーストテラス
131(4)-×-102(12)-205(+252)-141(4)-150(236)
【コンセプト】
サイクルには崩しで詰める(キョジオカイリューにイーユイランド)
崩しには対面で詰める(水ラオスサフゴで1ターンを勝利に変換する)
【経緯】
抽象①〜⑤
①S11環境とそれまでの環境の相違点として、「見せポケモンが強力に機能している」ことに着目した。選出しないキョジオーンやアローラキュウコンのことである。
②これについて考察する。
S11環境で流行していた構築は対面寄りのものが多い。
それらのポケモンは崩しや誤魔化しの性能が低く、上記のような搦手を必要とされるポケモンに弱くなってしまう。具体例は襷ウーラオス、パオジアン、フルアタ炎ポンなどだ。
勿論、スカーフトリックやあくびガチグマなどは誤魔化す性能は高いと言える。
しかしそれは共有知識の域にあるため、使い手も使われる側も「それでは崩しきれない/崩されきれない」と判断する。
よって対面側の選出が歪まされ、崩しによったポケモンを選出させられたところに対面選出を併せられ、その噛み合いが結果を残すこととなった、と結論づけた。
③これらを受け、S12環境ではキョジオーンや渦羽休めカイリューを代表とする「サイクル構築」が環境を席巻すると考えた。
④しかし、だからと言って対面構築の淘汰にも限りがある。受けることが難しいポケモンが増えているためだ。
受けることが出来ないなら対面で殴りきるべきだという思考は間違っていない。本レギュレーションと対面構築の噛み合いの良さは明らかではある。
⑤よって、「A対面構築に強い並び」「B流行ると考えたサイクルに強い並び」を六体で両立することを念頭に置き、考察を開始した。
具体❶〜❹
❶軸の決定
前述のA、Bのどちらもを高水準に満たすことが期待できる「脱出モロバレル+高火力アタッカー」を軸とした。
【ポケモンSV】 砕月 【S11最終29位】|ひだかドラピオン
アタッカーには引きにかかる負荷を評価し、物理は「エナジー叩きトドロクツキ」、特殊に「眼鏡サフゴ」を採用。
当初は「眼鏡イーユイ」を採用していたが、選出段階において動きをケアされやすかったため、イーユイには異なる役割を持たせた。(後述)
②軸を強く活かす
この際、モロバレルの再生力を十全に活かすため、選出のもう一枠をクッションになるように組みたい。
ここで白羽の矢が立ったのが「オボンランドロス」である。
威嚇+再生力の相性の良さもさることながら、前述のアタッカーの通りを良くしたり、バレルの「引かせる力」を活かしたりすることができる「ステルスロック」が強力だ。
また、「カイリューよりもすばやさ種族値が高い」「ひこうタイプ」であることから、遅いカイリューやカバルドンに対して挑発によって相手の選出段階のプランを大きく崩すことが出来る点も魅力的である。
❸補完、第二の軸
対パオジアン、クッションを活かした「先制蜻蛉返り」からの展開の強力さを見込み、スカーフ水ラオスを採用した。
また、前述の眼鏡サフゴと併せることで初手投げ蜻蛉返りの行動を安定かつ強力な押しつけの択とすることができる。
【SVシリーズ11】真・BIG6(起)【最高最終2191 最終10位】 - ポケットモンスターはメリープの夢を見るか?
また、ここまでの五体では特定の構築のキョジオーン(眼鏡ハバタクカミやテツノドクガなどと組んでいるもの)が厳しかった。
さらに、ディンカイサフゴやドヒドイデ入りのサイクル、ママンバレルパオジアンの並びを崩せないことが問題であった。
これとは別に「顔」の問題もある。今までの並びでは初手のガチグマにあまり安定しない。誰もガチグマに強い顔をしていないのである。
これを拒否するために、カムラみがわり悪巧みゴーストテラスイーユイをラストピースとして構築を完成とした。
相手視点では眼鏡にしか見えないため初手のガチグマがやや起きづらく、またサーフゴーかメガネに見えないため、眼鏡ゴルドラによる崩しを成立させやすい。
副産物として、前期結果を残したツキバレルイーユイと並びがほぼ同じになるため、ウーラオスの拘りスカーフも警戒されづらくなる。
【ポイント】
"エナジーを有難がるな"
・ツキは「龍舞から通す」のではなく「エナジー込みの火力をサイクル下で押し付ける」ことを意識する。
龍舞は確実に通せる時のみ。
暴れて数的/ダメージレースの有利を取る→クッションに引いて再展開→威嚇やキノコのほうしから龍の舞を通す
というように、一度のエナジー+龍舞で全抜きを狙うよりも、分散させて負荷を与えた方が通しやすい。
エナジーの火力上昇は強力な要素であるが、なくてもツキのAは非常に高く、叩き落とすによる負荷はダメージを超えた唯一性を持つ。
エナジーは「アクロバットを撃てるようになる道具」程度の認識に留めておいて、無闇に交換を嫌うようなことをしない方が良いと考える。
・炎テラスランド+炎テラスバレルの並びが強い。どちらもこの構築が苦手な「炎ポン」「パオジアン」に対してマウントを取ることができるテラスである。
クッション2枚のテラスを一致させておくことで、採用率の高いポケモンへの「テラスタルによる誤魔化し」の安定化を図った。
しかし、通常の対面有利ポケモンに不利を取ることにも繋がるため、クッション2枚選出をする時は"どこでテラスを切るか"のタイミングには留意が必要だった。
・スカーフ水ラオス+眼鏡サフゴ+クッションの選出が強い。経緯3番を参照。
・スカーフ水ラオスは「スイーパー」であり「クッション」であり「積みのサポート」であり「対面操作役」である。
マルチプルな役割を選出や試合展開によって切り替えることができる、非常に万能なポケモンだった。
・ツキとサフゴは相性補完に優れており、お馴染み「トリック→龍の舞」はもちろん、タイプ相性を活かした交換も積極的に行うことが出来る。
・イーユイを通すルートがめちゃくちゃ強い。
低速のサイクル相手にはみがわり+悪巧みの成立が格段にしやすく、仮想敵であったディンカイサフゴ、ドヒドイデ絡み、ママンバレルパオジアンには高い勝率を出すことができた。
【選出パターン】
・ラオス+サフゴ+ランドorバレル
スカーフ眼鏡で攻めるサイクルを形成。クッションを絡めて二体にかかる負荷を軽減する。
一派生系:ラオス+サフゴ+ツキ
ラオス+サフゴ+ツキのタイプ補完の良さを活かし、蜻蛉返りなどから繰り出して相手サイクルに高火力叩き落とすの負荷を掛ける。
・ランド+バレル+イーユイorツキ
サイクルをしつつ削りを入れて起点を作り、積み技から展開を狙う。
勿論前述の通り、有利対面が出来たら一匹持って行ってから引いてエースを再展開してもいい。
・ランド+ラオス+ツキorイーユイ
積みの通りが極端に良い場合に行う。ステロ挑発で起点を作り全抜きを狙う。
スカーフラオスは取りこぼしをスイープしたり、ランドの不利対面をカバーしてくれるなど、この選出では補助的な役割を担った。
【総括】
非常に残念な結果となった。
8:45までは1位を保つことが出来ていただけに、最終戦に勝利出来なかった自分の不甲斐なさにやり場のない感情を抱えている。
ランクマッチに潜るということは一月の精神的・肉体的QOLを損なうことと同義であり、思うような結果が出なかった時の喪失感は半端なものでは無い。改めて、目標のために努力する全てのプレイヤーに敬意を示したい。
ポケモンSV、努力のゲーム。だからまだ辞められない、到底。
【結果】最終41位
【TN】スターログ
【コンセプト】
①同じ元タイプを二匹、同じ耐性テラスタルで採用する。
これにより、テラス前のサイクルとテラス後のサイクルをそれぞれに形成する。
②KPが高いポケモンを、メジャーな型から逸らして採用することで「相手視点の安定択」をこちら視点でも安定択で解決する。
③SV環境において「強いプレイヤー」が再現性高く勝ち続ける理由はTODの存在にあると考えられる。これを太い勝ち筋として採用する。
②の強みは広く膾炙されていると思われるため、個体紹介の方に簡単に記載した。
③は主観が強く、客観的な根拠や妥当性に乏しいため総括に載せておく。
ここでは①について掘り下げることにする。
・テラスタルというシステムがどのようなシーンで使われるかを言語化した際に、以下のようなものがあると考えられた。
A
耐性テラスによる対面処理。例としては半分削れたカイリューと眼鏡カミの対面でカイリューが鋼テラス+アイアンヘッドをすることで、カミを引かせずに処理をすることなど。
B
テラスによる崩しの遂行。「崩し」というと対サイクルを想定しがちだが、「相手の行動保証を失わせる」こともまた崩しのテラスの強みである。例としては、眼鏡カミのゴーストテラスによって体力満タンで毒テラスした水ラオスを処理することや、パオジアンの電気テラバーストにより水ウーラオスを処理することなど。
後者に関しては崩しと耐性の両面を兼ねたテラスタルとはなるが、「サイクルを回す」際には採用されづらいものであるため今回は割愛する。
・視点を少し変えて、卑近な事例からこの事について考察する。
テラスタルシステムを「面白くない」という人がいる。"テラス択はじゃんけんだから"というのがその主張の理屈ではある。上記の例Aについて考えてみよう。
・カイリューは鋼テラスをすると本来苦手としない「ランドロス」「ガチグマ」といった相手に不利を負ってしまう。
そのため、カミと等倍ムンフォ圏内のカイリューの対面で鋼テラスを切った際、鋼テラス読みで地面技持ちのアタッカーに引かれてしまうとゲームは終わってしまうのだ。
択というものはどのような事象にもつきものだが、テラスタルシステムはこれが顕著で目視しやすいことが「面白くない」主張の原因であろう。
・例えばここで、ランドロスに引かれたとする。
しかし、自分の裏に相手のランドロスに受け出しから強く出ることができるポケモンがいたらどうだろうか。
それは「カミが居座ってもよし、引かれても解決できる」問題になる。
とは言え、もちろんこの例は具体的に過ぎる。
再現性に欠けており、そんなことを毎回出来れば苦労はしないだろう。
結局選出択ではないかという反駁を許してしまう。
・しかしその解像度を少し落とすことで、さらに普遍的なものに落とし込むことが出来れば、ストレスがない再現性の高いゲームをすることが出来るのではないかと考えた。
・対戦において最も普遍的なものは「タイプ補完に優れる並びは強い」ということである。しかしそれはテラスタルと噛み合いが悪い。なぜなら、テラスタルは元のタイプを失ってしまうため、元タイプの補完の優秀さを消してしまうことになるのだ。
そこで、逆に相性補完における最悪の並びを想定したところ、同タイプ二匹の並びが挙げられた。
これは逆説的に、テラスタルを使用すれば補完の良い並びを形成することが出来ると考えられる。
・従って、方針を以下のように定めた。
「同じタイプを持つポケモンを同じ耐性テラスタルで採用する」ことである。
耐性テラスとは元のタイプと補完が良いものが選ばれる。そのため、同じタイプのポケモンと組んでいる時にこれを行えば二体の間に強固な相互関係が成立し、新たなるサイクルの形を形成可能だ。
・概念の話はここまでにして、実際のテラスタイプと元タイプについて立ち返る。現環境において受けたい技のタイプは「氷」「フェアリー」「地面」「格闘」「水」「炎」「草」などである。
「水/草/炎/格闘/地面」に対して耐性を持ち、型の匿名性の高さからテラスタルを強く使うことが出来る「ゴツゴツメットカイリュー」を1匹目に採用した。サイクルをする以上、カバルドンやディンルー、積み技が重たくなるので身代わり+ドラゴンテール型になる。
テラスタイプは「氷」「フェアリー」を半減にすることが出来る鋼とした。
・となれば相方は「鋼テラスを強く使える」「飛行タイプ」だ。
ここで先程の問題、即ち「鋼テラスは地面タイプに弱すぎる」が持ち上がってくる。
いくら飛行タイプであり条件を満たしているとしても、地面タイプに勝てないのでは全てが水泡である。
追加の条件として「地面タイプに強い」もなくてはならない。
それら全てを満たすことが出来るのが「鋼テラスチョッキランドロス」である。飛行タイプで地面を透かしつつ、他の飛行では懸念される岩技への耐性があり、威嚇によって受け出し回数を複数回確保できる。
・以上の考察により、二枚の飛行であり二枚の鋼、この二体を軸として構築を組むことにした。
・以上二枚の並びは、対応範囲に優れるがパワーがない。押し付けられているだけで苦しくなっている。
・そこで、サイクルエースとなる攻め要素を欲した。
二体で強固なサイクルが完成しているため、本来サイクルエースに掛かる負荷をこの二体に安心して受け持たせることが出来る。
相手はこちらのサイクルエースを止めるために何とかして削らなければならないが、こちらはその負荷を硬いサイクルで受け止めつつ有利なダメージレースを進められる。
・サイクルエースとして欲しい要素を考える。
今回のランドロス、カイリューはいずれも「受け出しからの行動が強い型」である。また、どちらもすばやさが遅く、上から縛ることが出来ないことから、勝ち筋を想定することが難しい。
「○○をどこまで削れたら××で上から全部殴って勝ち」のような、明確なゴールがないと試合の流れが雰囲気になってしまいがちだ。
そこで、スカーフアタッカーと組み合わせることで二匹の性能を発揮したいと考えた。受け出しの要素は足りていることから、求められるのは一貫性と火力、テラスタルに依存しないこと、蜻蛉返りなどの交換技の所有である。また、先制技への抵抗も必須となる。
・ここで、全てを満たす「スカーフ悪ラオス」を採用した。カイリュー絡みのサイクルにあまり不利を取らないことが強力と言える。
また、スカーフの数がかなり少ないポケモンであることから、蜻蛉返りを読まれることが少なく、素直に目の前に通る技を押されやすいのが水に比べての優位点である。
・強力なアタッカーを使う際、必要な地盤は優秀なタイプ補完と数値によるクッションの存在である。
クッションとは即ち「エースのリソースを削がずに相手の行動保証を奪う枠」である。
クッションから強力なアタッカーを着地させ火力を押し付けるという行動の本質は、事実上対面構築と同じ「目の前に通る技を打ち続ける」構築である。
その原理に沿うならば、クッション役にテラスタルを切って一ターンもらう動きは強いはずだ。
・今回採用したクッションはカイリューとランドロスであり、どちらも耐性のテラスを採用している。これは↑で挙げたAの例に相当する。
即ち、この構築におけるテラスタルは「耐性テラス+元が同タイプによる強固なサイクル形成」「その耐性テラスターン時に、一ターンを副次的に奪い取ることができる」という攻めと受け、ふたつのアドバンテージを獲得する行動となる。
交換ボタンを強く使う上で、スカーフ+受け2枚の選出は勝ち筋の見据えやすさに優れ、再現性が高い。他の構築にも活かせる要素であると考える。
・四枠目に求めたのは補完のサイクルパーツである。
ランドカイリューの二体はテラスタルを切るまではあまり補完に優れた並びではない。
よって、この二体と相性に優れるサイクルパーツが必要となる。
また、スカーフ悪ラオスを初手に置く上で相手のパオジアンに後投げから強い行動に繋げられるポケモンが必要と考えた。
氷の一貫切り、ドラゴンテールと相性の良いポケモンとしてここでは「毒菱を覚えたドヒドイデ」を採用した。
・五枠目/六枠目には崩しを求めた。今回のような「受けに寄せたサイクル構築において採用すべき崩し」には"二種類の崩し"が必要であると考えている。
・一つ目は「低速/超耐久で構成された受けループ、あるいはそれに準ずる受けサイクル」への崩しである。これは一般的に想定されるもので、多くのプレイヤーが採用しているものであろう。
・二つ目には「サイクル下で緩やかに崩してくるサイクルパーツへの崩し」である。
具体的にはヒードランやチオンジェン、ステロドオー、ラッシャ、ハッサムなどが挙げられる。
これらに対しては「受け出す」という行為をし続けた時、削れていくのは自分の側であり、アクションを起こさなくてはならない。
しかし、対面コマをポンと入れても相手側からも想定されていることなので対応されやすい。
・そこで、相手側が想定している受け方を「想定外のポケモンの火力」で崩していくことで、崩しを崩して受けポケモンによるTODを通せると考えた。
・これらの考えにより、五枠目には「砂地獄残飯ディンルー」を。六枠目には「ゴーストテラスの眼鏡ハバタクカミ」を採用し、構築を完成とした。
1.選出率は一番低いハバタクカミを除きほぼ均等だった。
3.ディンルーとドヒドイデはランドロスかカイリューのどちらか、或いは両方と必ず同時に選出した。
4.テラスタイプはある程度切るポケモンを意識して選出する必要がある。テラス後のサイクルに一貫する技を作らないように心がける。
5.一致テラスタルは、それが勝ちに繋がる状況以外では切らない。
テラスタイプ:鋼
慎重 H244-B140-D124
(197-154-133-×-149-100)
参考:【SVシーズン9使用構築】パオカミお魚運ゲ【最終11・19位】 - Brightest Melody
・コンセプトの一体目、軸として採用した。サイクルを破壊してくる積み技に対してドラゴンテールが強力に突き刺さる。
・みがわり+羽休め+マルチスケイルによるTOD性能が高い。
・参考元はマントだが、発動シーンがなかったためランドカイリューの選出をした際にラオスにテンポを取ることができるゴツメで採用。
・ドラゴンテールは必ず後攻になる技である。これにより相手の回復技の下から打つことが出来、TODに適したポケモンであると言える。
・HDベースで採用し、ハバタクカミへを始めとした特殊への見えない後投げ要員として機能した。
・ドヒドディンルーという並びはカバルドンや吹き飛ばしディンルーによる崩しを強烈に誘う。
が、それらを全てカモにすることが出来たので、構築と非常にマッチしていた。
テラスタイプ:鋼
地震/蜻蛉返り/じならし/撃ち落とす
慎重 H252-A12-B76-D156-S12
(196-167-120-×-132-113)
反省点:この構築ではランドミラーで下から蜻蛉をしたいため、素早さは無振りにするべきだった。
・コンセプトの二体目、同じく軸としての採用。テラスや威嚇込みでの撃ち合い性能に優れている他、現環境で最も安定してブーストエナジーハバタクカミを倒すことができるポケモンである。
・ドヒドイデを使っている際にどうしても厳しくなる挑発カミやサーフゴー、イーユイ、その他電気タイプ全般に対して「交換を読まれてもなお崩されない」働きを見せてくれた。
・また、環境で少し流行していた「スカーフウーラオス+眼鏡ハバタクカミ+チョッキランドロス」の形を取り入れることが出来るため、勝ち筋の幅が広がった。
・コンセプト上当然カイリューとの補完に優れるが、ドヒドイデとの相性の良さも素晴らしい。アタッカー+ドヒドランドのような選出も行うことが出来る。
この場合、ランドロスにテラスタルを切らない意識が必要となるため、選出段階から詰め筋を用意しておく必要がある。
テラスタイプ:フェアリー
毒々/毒菱/自己再生/黒い霧
図太いH252B252D4
(157-×-224-×-163-55)
・HB特化。それでも足りないくらいであり、残り体力1桁で耐えることがあまりに多かった。
ランドロスが特殊受けであることからHB特化以外の選択肢はない。
・ランドロス/カイリューと相性補完に優れたサイクルパーツであり、多くの試合で選出した。
・オボンの実が非常に強力だった。強引な受け出しからの毒々や黒い霧、不利対面で大幅に削られつつ毒々を入れて再生力で受かる状態にまで戻すなど、勝ち筋を大きく広げることが出来た。
・再生力+フェアリーテラスにより生半可な攻撃では崩されない。選出時は数的有利を取った瞬間にまず、「TODが可能かどうか」を考えることにしていた。
・鋼テラスアンコールカイリューや挑発ハバタクカミなどの流行により動かしづらかったが、ランドロスなどと組ませることでそれら全てをケアすることが出来るため、異次元の詰ませ性能を遺憾無く発揮してくれた。
・終盤数を増やした対鋼テラススケショ地震アンコールカイリューに対しては、以下の二つの方法で勝ち筋を追った。
①TOD。テラスすれば地震が全く入らないので、数的有利や割合有利が取れていれば基本的にこちらを採択する。できるだけ再生力で回復させることを意識し、残り5分程度から自己再生連打のみで安定して逃げ切るようにしていた。
②割合が負けていそうな時。このポケモンとカイリューで回しつつ黒い霧や再生を挟み、13-15分ほど経ったタイミングでカイリューでドラテを放ち裏を引きずり出す。幸い、ドヒドイデが毒菱を撒く暇があるので、相手のカイリューを追い出しつつ毒ダメージを入れて再生力を起動し、結果的にTODによる勝利を狙う。
・ドヒドイデを提案、型を教えてくれたぼんこふに感謝。構築相談もありがとうございました。
参考:【SVシングルシーズン10】草生える金の堪らんドヒドチオン【最終63位/2090】 - みがわりすこすこ倶楽部
参考元リンクにも「テラス前サイクルとテラス後サイクルについての考え」が細かく記載されている。ぜひ読んでみて欲しい。
テラスタイプ:悪
暗黒強打/インファイト/蜻蛉返り/不意打ち
意地っ張りH60-A236-B4-D4-S204
(183-198-121-×-81-143)
・カイリューの特化ノーマルテラス神速を確定3発。
・ドラパルト抜き。
・11n
・拘りスカーフを警戒されず、蜻蛉返りで襷を削りつつ裏の受けに引く動きが非常に強力だった。パオ対面では蜻蛉→ドヒドイデ投げ→再度ラオスに交換の動きを行う。
打たれるのは「零度」か「サフゴなどへの引き」であるため、最大限の両対応である。
これにより、初手パオジアン絡みの構築には零度初弾被弾以外は負けることがなかった。
・ドヒドイデとのタイプ補完が存外良く、拘りシャドーボールへの抵抗があることで、本来であればサイクル負荷を掛けられてしまう眼鏡カミに対して、逆にこちらが負荷を掛けることが出来た。
・水ウーラオスでは頭を悩ませることになる「カイリュー絡みのサイクル」に対して、暗黒強打が一貫することからスカーフ枠として使いやすさが段違いだった。
・コノヨザルに対してハバタクカミと併せてイージーウィンを狙うことが出来る。コノヨザルは悪ラオスに向かって「憤怒の拳」を押すことは無い。
このため蜻蛉→カミと繋ぐことで基本的にはドレインパンチ、あってもステルスロックで低負荷で突破することが出来た。
・拘りスカーフを見せることで「不意打ち」の警戒が薄れる。アイアンヘッドとの選択だったが、スカーフ持ちやエナジー持ちに最後不意打ちで詰め切ることが多く、採用は正解だった。
テラスタイプ:毒
砂地獄/カタストロフィ/身代わり/挑発
陽気H212-B44-S252
(257-130-151-×-100-106)
・最速。遅いカイリューやチオン、サフゴを抜ける可能性がある。
・HP:16n+1
・終盤に数を増やしていた受けループへのメタとして採用。実際当たることは無かったが、このような枠は用意しておくだけで精神的に一気に楽になるため、すべきだと考えている。
・ガンメタ採用だったが、意外にもかなりの頻度で選出した。軸であるランドカイリューとあまり遜色がなかった。
というのも、終盤に環境が全体的に受けに寄ったからだ。
キョジオーンやヘイラッシャ、チオンジェンなどが増加傾向にあり、それらに対しても役割を遂行してくれるためである。
・自分の練度が足りずに落としてしまう試合が幾度もあった。
バインド系の崩しポケモン(カイリュー、ディンルー、ドランなど)は難しく、使い込みによってより高い点数を出すことができるようになる。今度さらに経験値を稼ぐ必要があると感じた。
参考:【ポケモンSV】最速ディンルーが強すぎて受け構築が余裕で壊滅!!本質ポケモン過ぎて上位勢も驚愕してます!! - YouTube
(サムネイルがめちゃくちゃ胡散臭いですが本当に強かったです)
テラスタイプ:ゴースト
控えめH52-B4-C252-D4-S196
(137-×-76-205-156-180)
・ゴーストテラスシャドーボールで無振りガブを75%で落とす。
・雷でH252D4ドヒドイデ、H振りマリルリ、H252D108までのヘイラッシャ、水テラスしたサフゴやウルガモス、飛行テラスしたトドロクツキ、H252D140までのアーマーガアを確定一発。
・ドラン、ドオー絡みを始めとした、ディンルーでは崩し切れない「緩やかな崩し」を崩すために採用した。そのため、テラスタイプはゴーストになっている。
・ドヒドイデとの偶発対面時に「かみなり」で数的有利を取ることができればそのゲームを一ターンで終わらせることができる。
・上述の悪ラオスやチョッキランドと相性が良く、対面操作からの高火力を押し付けるというアグロな勝ち筋を用意することが出来た。
・火力が低く、崩されにくい相手には初手から投げ、テラスシャドボで一匹持っていってTODのようなプランも取ることが出来た。
・選出率は低かったが、出した時はきちんと活躍してくれた。
・SV環境において、一部の強いプレイヤーが勝ち続けており、実力ゲーが加速したと言われている。
特にキョジオーンなどはその傾向が強く、「上手い人のキョジオーンには勝てない」「キョジオーンは使い手によって真価を発揮する」という認識が膾炙されているように感じる。
しかし、ポケモンの実力とはなんだろうか。
・ポケモンとはターン制のゲームである。
「実力」と銘打っても、噛み合いや追加効果によって勝負が分かたれる以上、高い勝率を維持するのは難しいように思われる。
不意打ち択を合わせるのが得意な人がいたとして、彼は上手いのだろうか。それはただ確率の偏りが起こっているだけであり、実力ではないだろう。
凄まじい読みを通す人がいて、彼は上手いのだろうか。もちろん通ったら勝てるだろうが、それこそ噛み合いの域であり通らなかったら負ける。そのようなプレイヤーは毎シーズン勝ち続けることは不可能だ。だから上手いとは言えないだろう。
もちろん強引な択を通さなければ行けない時はある。その択に気づく力も実力ではあるが、しかし、それは確率でしかないのだ。勝ち続ける理由にはならない。であるのに、ポケモンは勝ち続ける人がいる。
なにか理由があるはずだ。
・自分が考えるに、それはTODの存在が大きい。択や追加効果、噛み合い、それらは全て時間の前では無力である。TODはそれこそ明確に「上手さ」が出る。
大局を見て、試合の展開と終わり方。
何を切って何をどの時間にどの程度取っておけば良いのか。
これらを把握する力はゲームの上手さと言って差し支えないだろう。TODの上手さはポケモンの上手さだ。
テラスタル+TODは再現性が非常に高く、本来噛み合いで負けてしまっていた試合を完全に詰みまでもっていくことができる。
・また、定数ダメージという概念も、実力ゲーを加速させる要素になっている。前述した通り、テラスタルは択を生むシステムであり、いかに構築を綺麗に組もうと避けることのできない状況は起こりうる。
しかし、定数ダメージというものはその択を拒否することが出来る。毒々、ヤドリギの種、塩漬けなどだ。「毒ダメージをn回蓄積させて勝ち」という状況にあっては、読み合いを拒否可能だ。
定数ダメージを「稼ぐ側」は受けポケモンであることが多い。受け側はテラスタルで事実上の数値を向上させられる。
即ち、「相手のテラスタルに有利」で「自分のテラスタルを有効活用できている」という点で、システムの活用度の違いからどちらが有利かは明白だろう。
・本題に戻るが、キョジオーンは自然とTODができるポケモンである。
サイクルパーツとして遺憾無く力を発揮し、相手に対応を強制させる。
それでいて、技構成に無理なく守ると身代わりが入る。
また、先に述べた「定数ダメージ」の要素も持っている。
テラスタルや読み合いを拒否して詰め筋を押し付けられるのだ。
このような性質が「勝ちを確定させやすく」「ポケモンの上手いキョジオーン使いが勝ち続ける」ことに繋がっているのだと考えられる。
・つまり、キョジオーンが強いというよりはむしろ、「TODと定数ダメージが勝ちを安定させる秘訣であり」「キョジオーンはTODに適していて、定数の要素も持つから」「上位のキョジオーン使いは揺るがない」のだ。
・即ち、キョジオーンはあくまで手段であり、TODと定数ダメージこそが本質である。
・これらを踏まえ、SVが実力ゲーと評されるのは、テラスタルと環境の低速化であると考える。
「耐性変化テラスタルが受けポケモンの事実上の耐久数値を引き上げるため」に「TODが成立しやすくなり」「定数ダメージの価値が高くなった」ことが原因であると推察する。
・以上の考察により、上位を目指すうえでは構築に回復手段は複数枚必須であると考えられる。
自分は今回「再生力ドヒドイデ」を採用することで、選出枠を圧縮しつつ回復手段を増やす形を取った。また、毒々+自己再生により、対面処理の難しい相手を"やり過ごす"ことで対処とした。
実際に、選出画面ではケアの難しい型や、避けられない積み展開などに対してTODの勝ち筋を通すことができたおかげで拾った試合は多く、SV環境とTODシステムの噛み合いの良さを実感することとなった。
・もちろん、これらのことはあくまで自分の推察であり、客観的な根拠や説得力に乏しい面もある。
キョジオーンを使っているが別にそんなにTODはしないとか。そもそも「実力」の定義について別の考えがあるとかの人もいると思う。
勝負哲学とは個々人の宗教である。
そのため、論理的なものはあっても「正解」だけは常に存在しない概念である。
・それでも、自分なりの考えや勝負哲学を持っておくことは必要不可欠であると考える。
「自分はこれが得意だ」「これが環境の答えだ」と思い込んで潜らなければ、勝てるものも勝てない。
自分で自分を洗脳することこそがより良い結果に導くことを信じている。
starlog - ChouChoの曲 - Apple Music
スペシャルサンクス
かーぼん イカエ ぼんこふ 忙しい中構築相談に乗ってくれてありがとう
大阪でのオフライン大会、第三回時渡りで優勝することが出来た構築を紹介します。
構築紹介と銘を打ちましたが、後半は私見による対戦考察の内容となっております。
とても文字が多くなってしまったため、構築を見に来ていただいた方は基本選出まで見ていただければと思います。
拙稿ではありますが、よろしくお願いします。
【結果】
第三回時渡り 優勝
詳細↓
ルール:レギュレーションD
【使用構築】
<基本選出>
⑴ガチグマ+悪ラオス+カミorイダイトウ
初手テラス→襷→スカーフorエナジー
⑵ドラン+カイリュー+カミorイダイトウ
サイクル→スイーパー
ステロ鬼火→積みエース×2
【コンセプト】
・オフ大会において強力な「一発芸を仕込んだ対面構築」を軸とする。
・試合展開の見通しが良くない構築相手に、初手テラスによる逃げ切り展開を選択肢として採れるようにする。
・決勝トナメでのBO3を意識し、対面構築の裏にサイクル選出を用意する。
・素早さの高いポケモンや強力な先制技持ちを必ず選出に絡めることが出来る。
【構築経緯】
<軸の3匹の選定>
・コンセプトの通り、対面構築を組む。仮想敵としては「中速寄りの対面+サイクル」「ウーラオスやディンルー入りのスタンダードな構築」「鈍足高耐久による低速サイクル」などを想定した。
・まず、スカーフイダイトウに着目した。理由として
①一貫性/火力面のどちらにおいても非常に優れており、テラスタルに依存しないスイーパーであること。
②コンセプトの通り先行テラスをこちらが切った時、相手の残ったテラス権を無視しやすい。
(ゴースト技を軽減できるノーマル・悪テラスはあまりメジャーでは無いため、相手のテラスタルを貫通して倒すことが出来る)
③イダイトウの理論値の高さは広く知られるものの、その反面使用率が高くないため、選出画面において相手に必要以上の解答を強制する。
・イダイトウは三体目に置いて真価を発揮する。そのため、二体目に要求する性質は以下の通りであった。
①高火力の先制技を所持しており、対面性能に優れている。
②相手サイクルに対し、崩しとしての要素を持つ。
③相手の受けのテラスタルに抵抗を持つ。
水ラオスでは③の受けテラスタルに対して択を産んでしまう。環境には水ラオスが多く、選出画面において相手はそれを想定し水テラスポケモンでの対面処理を狙ってくる。
メタに対して抵抗を持つということは、そのポケモンの相対的なパワーの向上に繋がる。
このため、本構築において強力なのは悪ラオスであると考えた。
・最後に、初手テラスエースについて模索した。求める条件としては
①初手のウーラオスをカモにすることができる。
②初手テラスが弱点とする「サイクルによっていなされる」「あくびによってテンポを取られる」ことがなく、かつ意外性に優れるポケモンである。
③ディンルーを起点にしつつ裏まで倒すことが出来る。
これを満たす最速草分け剣舞ガチグマを採用。
草分けにより最速100族まで上を取ることができ、空元気は多少の耐久振りウーラオス程度であれば吹き飛ばすことが出来る。
中低速のサイクルに対しても、隙を見て剣の舞を積むことで一匹での制圧が十分に狙える。
恐ろしいことに、剣の舞+異常+根性空元気は262-173までのディンルーやHB特化クレセリア、鋼テラスしたH振り水ロトム、H振りハッサム、鋼テラスウーラオスなどを確定で倒すことが出来る。
これにより、サイクルに対して非常に強い対面構築を作ることが出来た。
・ここまでの三匹を軸とした。
ガチグマ/ラオスの二匹がどちらも高い崩し性能を持っているため、対面構築でありながらサイクルに対して非常に高い勝率を維持できる想定である。
<サイクルパーツを集める>
ガチグマの初手テラスは以下の問題を抱えている。
①初手眼鏡カミのテラスムンフォでゲームが終わる。
②パオジアンに対して、相手がテラバーストを所持しているとゲーム展開が苦しい。
③一発芸であるため、BO3の2戦目以降で対応されやすい。
・①の解決策としては選出画面におけるヒードランの存在が挙げられる。
ヒードランの採用理由として広く膾炙されているものはその耐性である。
カミを受けつつテラスを吐かせることが出来るコマとして一般に理解されていると考える。
このため、相手視点では「ドランはカミを受けるために採用したポケモン」に見えるため初手テラス眼鏡ムンフォを拒否できる。
・②の解決として、ヒードランの型をHBに寄せることでパオ受けとして運用することを考えた。
鬼火を採用することで、ドランでの対面突破に失敗しても裏での処理が非常に楽になる。
また、ランドやラオスの受け出しに対しても質の高い仕事をすることが出来る。
・③の解決として、コンセプトにあるように攻めよりのサイクルをすることで対応することを考えた。
上述のヒードランで盤面を作り、サイクル可能な積みアタッカーで全抜きを狙う。
本来このようなサイクルは受けに寄った中低速の受けサイクルに非常に不利を取ってしまうが、ガチグマラオスがそのような構築に非常に強く、BO3の裏選出としては有利なじゃんけんを仕掛けられると思われた。
・そのためのコマとして竜舞神速カイリューを採用。問題になっていたパオジアンもゴーストテラスが数をめっきり減らしており、環境への通りが非常に良くなっていた。
竜舞カイリューを阻害するヘイラッシャに対してはガチグマが強く、攻めの補完に優れている。
・アイテムは単体の性能を最も高く引き出せる食べ残しとした。
ドラン+カイリューの選出はサイクル選出である。サイクルにおいて、「交代ボタンを押す行動」は強い行動にしたい。例えば、ステルスロックを撒いた状態で、鬼火を食らった水ラオスに対してカイリューを繰り出す行為はとても強い。
有利対面での行動は「回復」ではなく「攻撃」にしたい。そのため、必要なhp量を自動で賄うことが出来る食べ残しは「引き先」にこそ持たせるアイテムであると考えている。
以上により、4/5枠目にはHBヒードラン+竜舞神速残飯カイリューの採用を決定した。
・シングル対戦は、基本的に二体の選出をセットとして捉え、そこに添える形で三匹目を選定しているように考えている。
少し脱線して、この内容について掘り下げる。
<"三体目"は二体に寄り添う形になる>
・チオンジェン+ドヒドイデは、「この2体がやりたいこと」は2体で成り立つ。
チオンジェン+ドヒドイデがやりたいのはタイプ受けによってサイクルをすることであって、高火力で相手の受けを蒸発させることでは無い。
だからチオンジェンは拘り眼鏡を持たないし、ドヒドイデは命の珠や拘りハチマキで採用されない。
・しかしこのゲームは相手を三匹倒し切らなければ勝ちにならない。また、相手の崩しに対しても対応しなければならない。そのために襷テツノツツミなどが選出の三枠目として採用されるのである。
チオン+ドヒド+ツツミは決して「チオン+ツツミ」でもなければ「ドヒド+ツツミ」でもない。「チオンドヒド+ツツミ」なのである。
・チオンドヒドのしていることは二体の並びにおいて特異的なものであり、これを他で代用することは出来ない。(ヤドリギの種、どくどく、再生力、カタストロフィなどの要素は他の"受けサイクル"と明確に差別化できる)
しかし、この並びにおけるツツミの要素は代替可能である。
要素である崩しへの対応、こちら側からの崩し、
草テラスを逆手にとるなど。
これらの要素はチオン+ドヒドの並びに採用されている火力強化アイテム持ちのセグレイブの存在が示唆している。
両者は構築において「同じ役割」を持っているが、「アプローチが異なるため、役割"対象"が異なっている」と言え、そのために同じ構築に存在しその完成度を高めているのである。
参考
もんぶりゃん様
【S7 最終4位/レート2127】俺のチオンドヒドは強い - もんぶりゃんって言うらしいよ
すーけん様
【S6最終66位/2085】受け攻めツツミチオンドヒド【ポケモンSV】 - すーけんのブログ2
どちらもサイクルを考える上でとてもためになる記事であるため、読んで見て欲しい。
・話を戻す。対面選出の三匹について振り返る。
ガチグマと悪ラオスの二体は並びとしてとても優れていると言える。どちらも同じような性質を持っており、得意とするポケモンと苦手とするポケモンや並びがが同じだからだ。これは一見欠点のように見えるが、同時に選出する場合大きなメリットを持つ。以下の2点で評価できる。
①ガチグマを選出している=ガチグマの刺さりが良い=悪ラオスの刺さりが良い。
有利な構築に対してとことん有利を取れるということを意味する。
刺さっているポケモンが一匹いたところで立ち回りや型、試合の展開次第でいなされてしまうことはあるが、二匹並んでいるとその構築への勝率は飛躍的に上昇する。
②役割集中を狙うことが出来る。
・役割集中という概念は「繰り出されるポケモン」を統一し、そのポケモンに過負荷をかけ処理する戦術のことである。
「本来○○で見れているはず」の動きを破綻させ、裏まで一貫させることを理想としている。
・極端な話だが、ガチグマと悪ラオスのそれぞれでは突破不可能な対物理サイクルに対して考える。
この場合、二匹で"物理技による負荷"を集中させることで処理し裏まで貫通することを狙う。
対物理サイクルは「物理に負けること」を想定して組まれていないため、負荷の集中により対物理の並びを処理してしまえば裏のポケモンまで貫通して試合に勝つことが出来る。
もちろんこれは対物理に特化していない構築にも言える。ガチグマや悪ラオスのそれぞれではごまかしの効く構築であっても、二匹のどちらかが通ってしまえば裏でも対処が難しいことは往々にして存在する。
役割集中の概念に関しては以下に引用するふたつの記事を読む方が理解に繋がると考える。
参考
かもねぎなべ様
喰い断様
喰い断Ⅸさんのポケモン生活 【シングル】 役割集中と一貫性と誘導と 【役割集中・氷/オノノガブ】
・これを踏まえた上で考察すると、「ガチグマ+悪ラオス」の並びは「2」であると考えることが出来る。この構築でやりたいことはガチグマ+ラオスによって成立している。
同じく、「ヒードラン+カイリュー」の並びもまた「2」である。ヒードランとカイリューはサイクルをする、と言ってもヒードランは有限であり、基本的に「ヒードランを使い潰しながらカイリューを通していく」形となる。サイクルという形をとってはいるが、基本的にカイリューに勝ち筋を委託しているのだ。
・対してイダイトウは「1」である。チオン+ドヒド+ツツミにおけるツツミの枠と考えられる。強力ではあるが、代替可能な枠であるし、通せるルートが明確ではない相手に能動的に選出するべきではない。
・このことを考え、「1」の代替になるもの(上述の理論で行くならチオンドヒドにおけるセグレイブ枠)を模索した。
求める要素としては
・すばやさが高く、スイープ能力に長けていること。
・相手のカイリューやテツノツツミに強いこと。
・積み技を持ち、自身がエースになれること。
この三点を満たすポケモンとして「瞑想ブーストエナジーハバタクカミ」を採用した。スイープ性能を高めるためにcsとする。
対面選出でも無理なくムンフォ連打でスイープが可能であり、懸念していた対カイリューも甘えるにより不利を取らない。
・エースとしての性能を高めるため、テラスタイプはフェアリーとした。瞑想+フェアリーテラスムーンフォースでディンルー程度なら一発で倒すことが出来る。不意打ちへの抵抗なども考えて、非常に強力なテラスである。
・以上の考察により構築が完成した。
個体紹介は割愛するが、対面にはクマラオスカミ、サイクルにはドランカイリュー+カミorイトウと投げていれば五分以上の戦いをすることが出来た。
イトウは組み始めではあったが、悪霊弱点が脆く、可能性こそ感じたが使いづらいように感じた。使い手の工夫が必要になるポケモンであるように思う。
<総括>
楽しいオフでした。運営の方々、参加者の方々、ありがとうございました!
優勝することが出来てとても嬉しいです。
オフでの対戦はランクマッチとはまた異なった楽しさがあり、そこでの勝利は変え難い喜びがあるように思います。今後もオフ文化の発展を心から祈っています。
【結果】
tnエストレイマ 最終6位 最高最終2125
tnともさね 最終37位 最高209× 最終2050
【使用構築】
【構築コンセプト】
・パオジアンをカモにする。
・対面構築に対して高い勝率を維持する。
・交換ボタンを強く使う。
・キョジオーン絡みに確実に勝つ。
【構築の構造】
エース:()
引き先:
崩し:
【構築経緯】
・ひとつの前のシーズンであるシーズン6では、初手から高い負荷を掛け相手の受け行動を弱く使わせる構築が結果を多く残していた。
具体的には初手ディンルーのまきびし+ステルスロック展開、カイリューの飛行テラスタル、カタストロフィ+草テラバパオジアン、鉢巻悪テラスパオジアン、鉢巻ガブリアスやダイスガッサのテラスタルなどが挙げられる。
・ここで、シーズン7ではそのような構築に強い並びが増えヘイラッシャが減少すると考えた。
考えられるものとしては、まず引き先を作らない対面構築である。
また次点で交換という行為を攻めの行動に繋げることが出来る「テツノカイナ」「キョジオーン」「ハッサム」入りなどが考えられた。
・上記の構築に対し無類の強さを発揮する「残飯ビルドイルカマン」を構築の始点に決めた。
・イルカマン入りなので引き先を考えた。ここで大事なのは「引きの行動を強く扱う」ことである。ここで注目したのがゴツメサフゴだった。
噛み砕くのないパオジアンに対して非常に安定した役割遂行を担うことが出来る。並びを工夫することで、イルカをチョッキ格闘テラスに見せかければ交換際の噛み砕くは(悪テラス鉢巻以外)打たれないため、相手視点見えない引き先として活躍する。鉢巻悪テラスは後述の動きで完封できる。
・特性で補助技に対して全対応し、初手で仕事をされがちなコノヨザル、キノガッサ、パオジアン(後述)に対して特異的な強さを発揮できる。
「電磁波」を入れてエースに繋いだり、高い特攻を活かして相手を削ることでイルカの通りを良くしたりと、場を荒らす性能が光る。
・次いで、イルカサフゴがどちらも苦手な相手である「イーユイ」「サフゴ」に対して強いクッションを探した。これを満たし、かつイルカと相性が良い「ステルスロック」を覚えるディンルーを採用。
「挑発」「カタストロフィ」を採用することで相手の回復を封じ、イルカマンの遂行速度を早めることが出来るのも魅力である。
・この三匹の並びをもって基本選出とした。初手のパオジアンへの対応度が非常に高いのが魅力である。
初手のパオジアンには「サフゴ引き」をすればつららおとし+噛み砕くを耐えつつ対面突破、噛み砕くがない場合は相手のパオをほぼ腐らせられるのでその対戦は2vs3(こっちはイルカが変身済み)でゲームをすることが出来る。
交換際に鉢巻砕くを打たれた場合はディンルーでステルスロック展開を充分に行うことが出来る。再度戻ってきたパオがつららで処理してくれた場合などはイルカマンのガン起点となってくれるため、これもまた美味しい展開である。
・上記の3匹で対応不可能な並びについて考える。面倒に感じるのは「ロトム水」「テツノツツミ」「モロバレル」「イーユイ+ヘイラッシャ」である。
これらに対し相手視点見えづらい安定した役割遂行を担うことが出来、イルカなしでもエースになりうる高速/高火力/高耐久アタッカーとして「突撃チョッキハバタクカミ」を採用した。
・この四枠の対応範囲が非常に広く、スタンダードな構築に対して選出に困ることがなかった。
そのため、残りの2枠は特殊な並びへの対応と選出圧力により相手の行動にこちら視点での再現性を持たせるポケモンを採用することにした。
・前述したように、「イルカマン」を突撃チョッキだと思わせたいと考えていた。
チョッキイルカを対策してくる動きに残飯ビルドイルカは刺さるし、何よりチョッキは格闘テラスが多いため、初手パオイルカ対面でサフゴの生存率が上昇する(=悪技を打たれにくい)ことに繋がる。
そのため、まずチオンジェンを採用した。チオン+イルカという並びはかねてより存在しており、自然な並びを形成することが出来る。
受けループや、ミトムドオーなどの低速サイクルに役割を持ってもらうために「挑発やどみがcsチオン」を採用した。
打たれ弱いポケモンだが、特殊受けのカミや物理受けのサフゴと併せて出すことである程度普通の構築に対しても崩しの枠としてカウントすることが出来る。
・最後の枠には「テラスに依存しないスイーパー」「崩し枠」「イルカと役割集中で物理受けを崩し切れるポケモン」を欲した。
また、構築単位で地面の一貫が切れておらず、相手視点安定行動を取らせてしまう点が非常にネックであると感じた。
この二点を解消することができる「鉢巻カイリュー」を採用。
以上で6匹の並びが完成した。
【個体解説】
イルカマン@食べ残し 意地っ張り 妖テラス
205(236)-210(+84)-132(116)-113-113(44)-124(28)
A:ステロと+1ジェットパンチで前期二位のハバタクカミを確定
ジェットパンチ/テラバースト/ビルドアップ/みがわり
H:4n+1
S:ガッサ抜き抜き
D:テラス後チオンジェンの炎テラバを身代わりが有利乱数で耐える(=水タイプであくのはどうを有利乱数で耐える)
B:残り
・軸。ビルドを積み身代わりを残し、ジェットパンチで全てを破壊する。対面構築への回答であり、コンセプト通り高い勝率を維持することが出来た。
特殊方面は意外に脆いため、身代わりで様子見を本当にしてもいいのか、積む必要が本当にあるかを吟味しながら立ち回る必要がある。
・残飯イルカと言えばどくびしと組むことでパワーを発揮すると思われがちである。
そこでどくびし要員を採用しなかったことと、チオンジェンと組ませることで食べ残しの警戒を薄れさせたことでより刺さりが良くなっていたと考えている。
・ヘイラッシャに無抵抗であるため最初は選出を避けていたが、サフゴやディンルー、ハバタクカミの並びである程度削ってからイルカを通すルートがあることに気づいてから選出の幅が広がった。
サーフゴー@ゴツゴツメット 図太い 水テラス
193(244)-×-161(+252)-155(12)-111-104
ゴールドラッシュ/たたり目/電磁波/自己再生
HB:特化
削り性能を上げたいので残りc
・軸。ほぼ全ての試合に選出し、全ての試合で腐ることがない最高のポケモンだった。
イルカマンにテラスを切る前提で選出こそするが、後述のディンルーと併せて相手を荒らす性能が高いため、イルカマンがフェアリーテラスを切る必要がなさそうな試合では積極的にサフゴにテラスタルを切った。
・この構築で唯一の純粋な再生技持ちなので、TODによる勝ち筋は全てサーフゴーを軸に行われる。
・キノガッサ、コノヨザル、パオジアンなど隙を見せたくない相手に有利をもって立ち回れるため、対面構築への勝率を底上げすることに寄与してくれた。
この型はゴールドラッシュを切っているものも散見されるが、この並びにおいては対パオカミなどを意識する上で必要不可欠であったように考える。
ディンルー@オボンのみ 腕白 毒テラス
261(244)-131(4)-176(116+)-×-116(124)-68(20)
HB:11nでできるだけ高く
S:カバ抜き
HD:余り
・軸。サイクルに対して選出し、カタストロフィ+挑発+ステルスロックで削りを入れてイルカやサフゴの圏内に押し込む。
サーフゴーと併せることでパオジアンの一致ウェポンを半減にできるのが魅力的だった。
・イルカマンを選出しない際に重たくなってしまうキョジオーンや、二匹目に出てくるカバルドンなどに対して挑発がよく刺さり、数多くの勝利に貢献してくれた。
想像を超えることはないが、常に想像通りの活躍をしてくれた。
ハバタクカミ@突撃チョッキ 控えめ 炎テラス
151(164)-×-79(28)-198(+196)-156(4)-170(116)
ムーンフォース/シャドーボール/サイコショック/マジカルフレイム
HB:ガブの地震87.5%耐え
HD:176ツツミの水テラスドロポン99.7%で2耐え
C:無振りツツミをムンフォで確定
参考:【SVシングルシーズン7】往古来今デスワーム【最終48位/2041】 - みがわりすこすこ倶楽部
・最高のチョッキポケモン。最終盤の勝利の数多くに貢献してくれた。
特殊受けであり、エースとしての運用もできるアタッカー。無効タイプ3つもサイクルをする上で大事な要素であると考える。
・相手視点でツツミがどう考えても受かっていない構築であるため、呼んできたツツミを確実にカモにすることが出来て非常に強力だった。
他にもスカーフサフゴのゴルラを耐えつつシャドーボールで倒したり、誘い込んだドクガや眼鏡イーユイを処理したりなど想定外の活躍を見せてくれた。
・脱出パックモロバレルに対して、マジカルフレイムで大幅に削りつつ帰還させることで次の炎マジフレが受からなくなる。
イルカ+カミがモロバレルを強烈に誘い込むので、構築との噛み合いがとても良く、モロバレル入りに一度も負けなかった。
イルカマン以外での処理がもたつくディンルーやテツノカイナに抜群を取れる点も構築との相性が良い。
カイリュー@拘り鉢巻 意地っ張り ノーマル
198(252)-204(+252)-116(4)-×-120-100
神速/逆鱗/地震/けたぐり
地面の一貫切り。「カイリューが」地面の一貫を切っていることが重要であると考える。
隙を見せると試合が終わりかねないポケモンであるため拘り地震の牽制になったり、竜舞カイリューをケアした選出を強制させたりすることでカミやサーフゴーなどの特殊が通りやすくなっていた。
イルカから引いて神速で削り、ジェットパンチで対面を倒したり、ミトムやヘイラッシャを誘って削りを入れつつテラスを強要したりすることでイルカマンを通すルートを確立する。
チオンジェン@黒い眼鏡 臆病 悪
161(4)-×-120-147(252)-155-134(+252)
C:テラスタルあくのはどうでH244等倍テラスサーフゴーを99.6%で2発
S:サーフゴーを安全に抜く&カイリューなどに対しても上を取れていれば崩しを行うことが出来るため最速。
147黒い眼鏡+悪テラスタル+あくのはどうでH244サーフゴーを99.6%で二発で落とすことができるようになる。
隠密サーフゴー入りの受けループにテラスタルを切られると受けを崩しきれない懸念があったのでこのような型での採用となった。モロバレル入りの受けループにも強い。
ドオーミトム+アタッカーなどのサイクルに対しても、物理受けのサーフゴーと特殊受けのカミと一緒に出すことで崩しを担うことが出来る。
【選出】
・イルカ+サフゴ+ディンルーorカミ
or
基本選出。ツツミ入りにはカミを選出する。パオ、コノヨにはサフゴ引きから対応する。
・カミ+サフゴ+ディンルー
基本選出2。物理受けが多く、イルカの通りが良くない構築にカミサーフゴーを通していく選出。
サーフゴーが要となるので、テラスタルを積極的に切って生存を狙っていく。
・イルカ+カイリュー+サーフゴー
物理での役割集中を狙う選出。ヘイラッシャ/ミトムなどをカイリューの鉢巻逆鱗によって削り、テラスを強要させてイルカを通す。
・チオンジェン+サーフゴー+カミ
ドオーミトムのようなガチガチの低速サイクルに対して行う。
チオンジェンは型の関係上脆くサイクルが回しづらいが、物理受けのサフゴと特殊受けのカミのおかげで崩しに集中することが出来、パワーの高い選出だった。
チオンジェンというよりは鉢巻悪ウーラオスのようなイメージ。
・サーフゴー+チオンジェン+カイリュー
対受けループ選出。ゴチルゼルをケアしてサーフゴーから入る。
【総括】
お疲れ様でした。
【Special Thanks】
ぼんこふ
ありがとうございました。